〝我慢をして怒りを抑えているのではなく、自然と怒りが湧かなくなってきた〟


大企業で重要なポストに就き、
多忙ながらも快活に日々を過ごすイサオさん。
心の平安を追求するためにヨーガをされています。

もともと激情型で、怒りっぽかったようですが、
ヨーガを継続するうちに、自然と激しい感情が
コントロールされ、心が穏やかになったと言います。

そして、その心の穏やかさは、
リーダーシップをもって組織を率いていくために
必要不可欠なものだと考えています。

大企業に勤めながら〝心の平安を追求していく〟こと
に挑戦している人も、日本ではまだまだ珍しいのではないでしょうか?

ヨーガをして自分の心と向き合い
改善しようとする姿勢が素晴らしく
イサオさんの言葉の一つ一つがとても響きました

<会員インタビューNo.13>
名前:イサオさん
年齢:49
お仕事:IT関連
ヨーガ歴:2年
ヨーガの成果:
喘息の症状が改善。気管支の改善。肺活量UP。肩や背中のハリが改善。感情のコントロールが身についた。激怒しなくなった。心が平穏に。慈しみが育まれてきた。


「呼吸筋の強化とリラックス。ヨーガで喘息の症状が変わった」

ーヨーガを始めた動機は?

最初にここに来たときは肩こりがひどくて、解決策を模索していて、その一環でヨーガセンターに来ました。


ーヨーガをやった最初の印象はどうでしたか?

がんばりすぎ、周りと比べすぎ、伸ばそうとしすぎと言われたのが、凄く鮮明に覚えています()

実は最初の1年はそこまでピンときてませんでした。それから3年間ブランクが空いてヨーガに復帰してからは、大切だと思うようになりました。それで生活の1部に組み込めたのが凄く良かったです。


【ヨーガと喘息】
ー復帰されたあとは、どのような効果を感じましたか?

実はヨーガ復帰前に〝セルフ整体〟に出会って、以前問題だった肩こりは解消されていました。それでもなぜヨーガに復帰したかというと、心の平安を追求しようと思ったからなんです。

でも派生効果として、復帰後はヨーガを続けているうちに喘息が良くなってきました。先日、病院で久々に検査したら、細い気管支の機能が常人の70%から98%にまで回復し、肺活量は常人を超えるレベルになっていたんです。それで「一体何をしたの?」と医者に驚かれて、、、でもヨーガしか考えられないんです。

プラーナヤーマ(ヨーガの呼吸法)で、肺いっぱいに息を吸いきって、最後まで息を吐き切るという練習をするじゃないですか?そのお陰だと思ってます。

ー医者が驚くほどの回復とは凄いですね。

喘息って外科的な病気だと思っていて、実は肩甲骨まわりと背中の筋肉が硬いってだけなんです。硬くて緊張してるから、胸が広がらない、息が吸えないってことなんです。それはアレルギー的にそうなるっていうだけで、確かに原因は内科なんですけど、症状としては外科的なんです。筋肉が緊張して硬くなっているという意味で。

だから呼吸筋を鍛えたり、硬直している筋肉をリラックスさせることで顕著に症状が変わるんです。そういう意味でヨーガは、喘息の人にもとても有益だと思います。


ーなるほど。皆さん外科的な対処はされているんですか?

普通は薬で対処します。呼吸筋を伸ばすとか緩めるとか鍛えるとか、そんな対処法は知られてないですね。でも本当はそれをやるべきです。

私は喘息の発作がでてくると、肩甲骨、背中が必ず硬くなる。その結果、呼吸が出来ない。筋肉が硬くなって息が吐けないという喘息の症状が生じる。でも今はヨーガで、大きく緩めて、大きく縮めることを練習したおかげで、呼吸筋がだいぶ使えるようになりました。

鍼の世界で〝海〟と呼ばれる場所があって、喘息の発作がおこると、妻にここをよく押してもらっていたんです。そうすると緩んで楽になるんです。でもこれも対処療法なんです。ずっとやれるわけじゃない。それよりは、体に過度な緊張を作らないこと。そして呼吸する筋肉を鍛える方が、ずっと効くんです。

薬も頻繁には使えない。使いすぎると副作用もあるし、心臓にも負担がある。しまいには薬が効かなくなる。そうなると命の危険も出てきます。凄くシリアスな問題です。

しかも喘息は医学的には完治はしない病気と言われている。でも病状が治まって穏やかな状態にはなるので、自分でケアしていくしかないんです。


ー喘息は長年患っているんですか?

近年は、いい薬が出たお陰でだいぶ穏やかな状態ではありました。それがヨーガを始めて、肩こりや背中のこわばりがなくなって、さらに良くなりました。マッサージにも行かなくなり、年々、健康になっています。

〝我慢して怒りを抑えているのではなく、自然と怒りが湧かなくなった〟

ー先ほど「心の平安を求めてヨーガを再開した」とおっしゃってましたが、その辺はいかがですか?

だいぶ落ち着きが出てました。子供に対しても、部下に対しても、あまり怒らなくなった。

もちろん人間なので、何かあると内心はカッとくるじゃないですか?でも、そのときに「ちょっと待てよ」ということが出来るようになった。さらにそのうちに段々とカッとも来なくなってきた。以前はカッとなってすぐ激怒していたので、凄く変わったと思います。妻にもそれは言われましたね。


ー〝怒ること〟は、自分にとって辛いものだったんですか?

凄く辛かったです。どうして自分はこんなに怒っているんだろうって。誰にも何もメリットないし、自分にもメリットがない。それを周りに発散するのは、自分がイケてないなと。あとで冷静になって考えると、怒ったことが恥ずかしくなるんです。


ー怒らなくなってきたのは、ヨーガを再開してどのくらい経ってからですか?
半年くらい。それは我慢して怒りを抑えているのではなく、段々と、自然に怒りが湧かなくなりました。

 〝感情のコントロールが自然と身についた〟

【ヨーガと仕事】
ーヨーガをすることで、仕事に何か良い影響は?

ヨーガを始めてから顕著に変わった部分は、感情のコントロールが自然と身についたことです。

例えばトラブルが起こって、お客さんに怒られたときに、パニックを一瞬で沈められるようになったことです。そういう時に「慌ててもしょうがない」と思えるのは、普段から瞑想を練習しているお陰だと思います。

部下と同僚に対しても本当に怒らなくなりましたね。部下は十数人いるんですが、一人を除いて全員外国人なんです()。ロシア人、イタリア人、イギリス人、インド人、ポーランド人、、、、他にもいろんな国の人がいます。


ーそれぞれ国も違う外国の人たちを束ねるのって大変そうですね。

特に若いエンジニアは日本人があたりまえにやることを、いちいち聞いてくる。「なぜそれをやらなきゃならないのか?」と。でも、こちらとしては「そんなこともわかんないのかよ」と言いたくなることばかりで、その度にイラっとしていて、、、。でもそこで怒っても、自分にも、相手にもメリットがないんですよね。だから怒らなくなったのは大きいです。


ー怒らず、穏やかに、部下の皆さんと接していくことで、チームの雰囲気も変わってくるものですか?

そうだと思います。部下同士の対立や軋轢を解決するのも私の大切な課題で、部署内の人間全員と1on1ミーティング(上司と部下が11で定期的に行う対話)をよくやるんです。そのときに〝心が穏やか〟って、凄く有効だと思いました。相手の話を穏やかに聞いていると、相手がみずから問題を解決していくんです。

西洋の言葉にするとコーチングとか、NLPになりますが、テクニックとしてそうかもしれないけど、自分自身の心が暴れていたら上手くはいかない。いくらテクニックで傾聴スキルを使ったとしても、所詮は上っ面なんです。

〝いつも怒っている人間になんて誰もついてこない〟

【ヨーガと生活】
ーヨーガをすることで、生活にはどのような影響がありますか?

ヨーガが朝の日課になったことで生活リズムができますね。1日の調子が変わります。起きて、水を飲んで、ヨーガをしないと1日が始まらない。歯磨きと一緒です。

朝はやっぱり瞑想の集中には良い時間だと思います。時間がないので短いですが、それでもやると全然違います。10分~15分くらいでも、毎日やっていると効きますね。


ー朝ヨーガは最高ですね。ポジティブな気持ちで1日がスタートできます。

そうですね。昔は満員電車で短気を起こして、かなりイライラしていましたが、今はそうは思わない。〝この人たちも大変なんだから、この人たちの1日にも良いことが起こりますように〟と思える。そうすると苛立ちが消えるんです。

そういう心の状態になったのは、ヨーガの習慣のお陰だと思います。無理してそう思おうとかじゃなく、自然とそのように思えるようになったんです。


【ヨーガと社会】
ー今、お仕事でも一番ご活躍される年代だと思いますが、〝自分の社会における立場〟と〝ヨーガ〟を照らし合わせた時に、そこに何か有益なことはありますか?

私はそろそろ、部下全員の顔を覚えきれないポジションになっていくと思います。そうなったときに、自分が所属しているチームや、隣の部署の人たちにリーダーシップを見せるためには言葉だけではだめで、〝背中で組織を率いる〟ことが大事だと思っています。

そのためには〝心の落ち着き〟が必要不可欠だと感じでいます。やはりいつも怒っているマネージャーには誰もついてきません。スティーブ・ジョブスのような例外もいますが。

その心の落ち着きを磨くために、ヨーガをやっています。


ー会社の中の自己実現として、会社のなかでヨーガや瞑想をそのツールとして使う例が、アメリカの一流企業から広がり、日本にも導入されつつあります。その傾向についてはどう思われますか?

話が逆だと思っています。私としては、まずヨーガありきです。これを突き詰めることは、最終的に家族のためであり、自分のためです。

だからヨーガや瞑想をツールにして、仕事で自己実現を達成するというのは、結果としてついてくること。最初からそっちを目的にしてヨーガや瞑想をやってもうまく行かないと思う。あくまでヨーガや瞑想は心の追求として行うものであり、それを突き詰めて練習するからこそ、結果として、仕事にも好影響が及んでくるものだと思います。

会社の人向けにマインドフルネスのトレーナーをやっている方を知っていますが、人格的に微妙なんです()。それって間違ってますよね。自分の心が調ってない人が、テクニックだけで瞑想を教えられるものではない。

自分の心を極めようと追求し、訓練して、心が整っている人だからこそ、瞑想を教えられると思うんです。テクニックだけで心が落ち着くかといったら、そうじゃないと思う。

〝体調が悪いと慈しみの育みようがないので、心身を整えることはしっかりやりたい〟

【不善と慈悲】
ー心の平安を追求するなかで、今どんなことを大切にしてますか?

仏教好きの友人の影響で、ずっと慈悲について考えていています。その友人もかつては激情家で、怒っている自分をなんとかしたくて、仏教を勉強し始めて10年ほど。いまは物凄く穏やかになりました。

私は彼のことを大変尊敬しているのですが、その彼から〝心を慈悲でいっぱいにすることが大切〟という話を聞いて、自分もそこを目指したいと思うようになりました。

色気なく、与えようとせず、慈悲が与えられるような、そういう人間になることが理想ですね。そのために、心の状態を極めたいというのはあります。


ー心身を調えるだけじゃなく、慈悲を育んでいくことは、ヨーガでも大切なこととされています。でも、その重要性を理解するのは時間がかかるように思います。

もともと私も激情型の人間ですが、その自分の激情ってのは、仏教でいう〝不善 ()〟にあたると気づいたんです。それと同時に〝慈悲〟というのは、自分のなかにある〝不善〟を認識し、俯瞰できる人間じゃないとピンと来ないんじゃないかと思ったんです。

自分の中にある血みどろの感情を自覚するからこそ、そしてその〝不善〟に悩まされているからこそ、〝慈悲〟の価値や有難さがわかるのではないかと。

私はヨーガの練習によって、怒り、激情といった自分の〝不善〟を、少しづつですが俯瞰できるようになってきました。だからこそ〝慈悲〟の価値や有り難さを痛感できるようになってきたんだと思います。

自分を苦しめている〝不善〟に蓋をするのではなく、それを本当に変えたいというチャレンジのなかに、慈悲の必要性を見出すんだと思うんです。

いつも自分の〝不善〟と向き合い、そのテーマが日々持続してない限りは、たぶん慈悲はわからないと思います。

【※不善とは】ーーーーーーーーーーーーーーーーー
殺生(生命を殺すこと)
偸盗(盗み,与えられていないものを取ること)
邪淫(違法な性行為,不倫,延いては五感の刺激に則を越えて淫すること)
妄語(嘘)
両舌(二枚舌,離間語)
悪口(粗暴な言葉,粗悪語)
綺語(無駄話,戯語)
貪求(異常欲,貪慾)
瞋恚(異常な怒り,害心)
邪見(因果法則の否定など悪行為を助長する見解を持つこと)
以上が仏教で十不善と説かれているもの
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


ー1年前に比べてイサオさんの表情がとても穏やかになったと思います。それはヨーガによって激しい感情がコントロールできるようになっただけじゃなく、日常で慈悲がテーマになっていることも影響していたんですね。

まだまだですけどね。笑。でも体調悪いと慈しみが出て来ようがないので、そこはしっかりやっていきたいです。

ー自分の〝不善〟と向き合い、改善する試みは、イサオさんのなかで、ヨーガをすることと結びつきますか?

まさに。物凄く結びついています。心身は一緒のもの。脳のなかに広がっていることも、体の一部だと思います。だからヨーガで心身の調和をはかることは〝不善〟にも影響を及ぼすと思っています。


ー自分のなかにある〝不善〟なるものは、人間が生まれ持ったものですよね。例えそれを排除することができなくても、発動させないことは出来る。あるいは発動していても微弱にして制御していくことは、ヨーガの練習で可能だと言われます。そういうことが古代から続くヨーガ実践のテーマに含まれています。

そうでしょうね。まさに〝不善〟を発動する機会を与えないようにしたいです。しかし簡単なことではありません。

たとえば僕は理不尽なことに対して、怒りや激情で打ち倒そうとする傾向があるんですが、それも不善なんですよね。笑。自分の正しさというものが不善になることもあったり、自分の不善に対して悩むこともまた不善になったりするので、本当に不善と向きっていくことは大変なことです()

組織のトップを張っている人にもヨーガをオススメしたい。

ーヨーガセンターはどのような場所ですか?
雑音の入らない場所。それが私にとって一番重要。なかなかこういう集中できる環境は作ろうと思っても作れない。仕事や家族から一時的に離れて、自分に集中できる貴重な時間です。


ーこのヨーガを誰に進めたいと思いますか?
私と同じような立場の人で、組織のトップを張っている人ですね。心理的なプレッシャーも大きく、健康問題もあります。誰にも言えない悩みや苦労があります。そういう組織をマネージするときに抱えるストレスに、ヨーガは効きます。ライフワークバランスを調えるためにも良いと思います。


ー今後はどのようにヨーガを続けていきたいですか?
こんど新しい会社にうつりますが、そこで自分のやり方に共感してくれる人がいたら、会社でヨーガをやりたい。ビジネスどうこうじゃなくて、みんなに健康になってもらいたい。心も体も。

コンサルティング会社は激務ですから、多くの人が健康問題を抱えています。燃え尽きる寸前のような状態の人に、立ち止まる瞬間を与えてあげたいと思いますね。

 

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