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なぜ実習だけではなく、理論も学ぶのか?

1. じぶんとヨーガの出会い


自分がヨーガセンターに体験レッスンで初めてやってきたのは、働きすぎて体調がとことんおかしくなった頃でした。「もう不健康なのは嫌だ。本気で健康になりたい」――そう心から思ったのがきっかけです。

道場の扉をあけたとき、「ここは本当に新宿なのか!?」とびっくりしたのを覚えています。

当時のセンターは改装前で、昭和時代で時が止まったかのような懐かしい雰囲気。無機質な都心の喧騒とはまったく別世界のように感じました。それだけでなく、慌ただしい社会生活や煩わしい人生の問題も忘れさせてくれる、とても平和で穏やかな静かな場所だった。そしてそこはインドに繋がっている場所だと感じました。

健康をきっかけに足を運びましたが、ヨーガには単なる「健康法」や「フィジカルエクササイズ」にとどまらない、もっと深淵な何かがある――そんな直感をもっていました。その直感は正しく、古代インド哲学をベースにヨーガの実践が成立していることを知りました。

そしてヨーガを始めてから20年。ただ道場で練習するだけではなく、インド哲学に基づくヨーガの理論と、そこから構築された技法を学ぶことに夢中になりました。勉強すればするほど、技法の意味や実践の奥深さに感動し、その面白さに引き込まれていきました。

やがてそれは生活に浸透し、ライフスタイルや日常の行為、人生で起こる様々な困難に対する姿勢――自分の人間性そのものをポジティブに変化させました。

理論を学びながら実践することは、20年経った今もライフワークとして続いていて、飽きることがありません。掘れば掘るほど面白くなる。

そういうこともあり2024年7月〜2025年7月まで、1年間ヨーガセンターを休業してまでインドの『カイヴァリヤダーマヨーガ研究所付属カレッジ (ヨーガ教育学科)』に留学しました。留学の目的は、半分が今後のヨーガセンターの活動を広げるために必要なライセンスを取るため、半分が自分自身のヨーガ修行のためでした。

そうして学びと実践を重ねてたため、私たちは「ヨーガをヨーガそのものとして提供すること」こそが、ヨーガセンターの役割だと思っています。

2. 理論と実践で深まるヨーガ


そんなわけで、自分はヨーガにのめり込んでいきました。なにしろやれば気持ちがいいし、心身が健やかで前向きになるし、その実践を支えている哲学/理論も面白い。自分にとってヨーガはライフワークとして一生かけて取り組む価値のあるものです。

そういうつもりで学び、実践してきたヨーガ。その心身への有益性や、哲学の面白さを知れば多くの人がめちゃくちゃ喜ぶにちがいない―そんな思いで意気揚々とヨーガの仕事を始めたのです。

ところが、いざ教える立場になって驚いたことがありました。それは体操やストレッチ以外に興味がない人が想像以上に多いということ。

「本格的なヨーガなんて興味がありません。ただ無理なく身体を動かして、すっきりできればそれでいい」そんな声を何度も耳にしました。

そんな声を聞くと、やはり残念な気持ちになります。
それなら、わざわざヨーガを選ばなくても、ほかに優れた健康法や運動、フィジカルトレーニングがあるわけだし、そっちをやればいいのに。その方がその人の目的には合っているのにな……と、思ってしまうのです。

本格的も何もなく、私たちの仕事はヨーガを教えることです。ヨーガと異なるものを教えるわけにはいきません。私たちはヨーガの専門家として勉強を積み重ね、ライセンスも取得しています。ですからヨーガ以外のことを教えたり、別のものに置き換えて提供することはできません。

最初から「運動やストレッチで気分転換できればそれで十分。それ以外は興味なし」あるいは「自分はもう色々知っているし、ヨーガなんて大体こんなものだろう」――そんな気持ちのままだと、ヨーガの実践は正直むずかしいと思います。たとえ長く続け、たくさんレッスンを受けても――ずっと運動の効果しか起きず、ヨーガの効果は起こりません。

こう書くと「難しそう」「敷居が高い」と感じるかもしれません。でも決してそういうことではありません。もちろん、ヨーガに限らず何事も学び、実践し、身につけるには時間と努力が必要であり、簡単なことではありません。

けれど大切なのはヨーガに興味をもち、未知と向き合い、新しいことを学ぼうとする気持ち。その気持ちがあれば、少しずつ理解し、実践していくことができます。

そもそも「本格的なヨーガ」とは何でしょうか。
本来のヨーガを、体操っぽく都合よく作り変えてしまえば、それは歪んだ形でヨーガを提供することになってしまいます。そうなればヨーガの特性が失われ、真の効果も現れません。そのようなヨーガを実践しても、自分が抱えている本質的な問題も解決できないでしょう。

誤解してほしくないのは、健康法やストレッチ、フィジカルトレーニングを否定しているわけではないということです。今では優れた方法がたくさんありますし、それらは必要に応じてどんどん取り入れればいいと思います。
ただ、ヨーガはそれとは役割も目的も異なるものなのです。

3. ヨーガセンターが大切にしていること


ヨーガセンターの扉を開けると、そこはインド文化とつながる場所です。
伝統的なヨーガの練習が行われ、インドで長く受け継がれてきた哲学や理論、知識が息づいています。

正直、運動だけに興味があるなら、ヨーガを選ばなくてもいいと思います。

でも、もし「ヨーガって何だろう?」と少しでも興味を持っているなら、その奥深さはぜひ知ってほしい。その本質を知るほどに、ヨーガの実践は人生において意義深さを増し、面白くなっていきます。

ヨーガは異文化の伝統文化であり、私たちにとって未知のことばかりです。

だからヨーガの実践には取り扱い説明書が必要です。理論を学び、ヨーガで何ができて何ができないのかを知ること。ヨーガの主旨・目的・正しい理論と方法を理解してこそ、実践が可能になり、初めて効果が現れます。

インドでもヨーガの実践は理論と実践の両輪で進むことが必須とされます。
たくさんの人が理論に興味を持ち、積極的に知識を身につけながらヨーガを実践しています。

そうでなければヨーガにならず、ただの体操にとどまってしまいます。体操なら巷に優れたものがいくらでもあります。ヨーガには、ヨーガだからこそできる稀有なことがあります。それを知り、実践する方がずっと面白く、価値があるのです。

この1ヶ月で学んだ知識と技術をもとに、次の月から8ヶ月間、継続して練習を繰り返します。
月謝制なので途中でやめることも可能です。安心して始めてください。

ぜひいちど体験レッスンにご参加ください

TEXR : スナオ

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