瞑想より、まずはリラクセーションでしょ
目次
なぜヨーガで不調が改善する?
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広く認識されている〝ヨーガの効果〟
日々、人は色々なことに取り組んで、生きています。
その分、心身は疲労し、消耗します。
ストレスを溜め込みます。
自律神経が乱れます。
免疫力がおちます。
眠れない夜もあります。
ムカムカ、モヤモヤ、イライラします。
心が落ち込んだり、暗くなったり、苦しくなったりします。
頑張り過ぎて、自分のキャパシティを越えれば病気にだってなります。
これは生きていれば、普通に起こりうることです。
このような問題に対して、日々のセルフケアとしてヨーガは有効です。
ヨーガ(ポーズ、呼吸法、瞑想、生活習慣なども含めて)をすると、心身のコンディションが良好になります。
たとえば、
ストレスが除去されたり
疲労がとれたり
筋肉の緊張が和らいだり
自律神経が整ったり
便秘が改善したり
眠れるようになったり
思考が整理されたり
気持ちが落ち着いたり
さまざまな不調が改善されます。
このことは、一般的によく言われている、代表的なヨーガの効果と言えます。
多くの方がヨーガによって健康的な効果を感じています。
では、なぜヨーガをするとこれらが改善されるのか、ご存知でしょうか?
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現代的観点による〝ヨーガとリラクセーション〟
これらの効果には〝リラクセーション〟が大きく関わっています。
リラクセーションはヨーガにおいて、絶対不可欠な要素の1つです。
ヨーガの技術を通して、リラクセーション反応を心身に起こすことで、心身の健康が回復したり、良好になります。
ただ闇雲にポーズをしているだけでは深いリラクセーションは得られません。
それどころか、無茶なヨーガのやり方(自分のキャパシティを超過する)は、緊張を高め、身体を痛め、自律神経を乱し、心に動揺や葛藤や劣等感を引き起こします。
ヨーガでの無茶は、挑戦とか努力ではなく、たんに間違った方法で、良い結果には繋がりません。
自分の状態を認識し、つぶさに観察しながら、巧みに行うことが、良い結果を生みます。それは怪我や副作用の心配もありません。
不調和を改善するためには、心身にリラクセーション反応を起こすように、ヨーガを実践することが重要です。
〝インドの伝統的ヨーガ〟の原理原則にのっとって実習をすすめれば、無理なく、心身にリラクセーションを起こすことができます。
そのような伝統的ヨーガの実践(定義、コンセプト、目的、理論、技術、方法)は、フィットネスなヨガの理屈や方法、整体やマッサージ的な知識、よくわからないスピリチュアルな概念とはまったく別物です。
それらと伝統的ヨーガを混ぜるべきではありません。混ぜるとヨーガとしての効果が失われるだけでなく、ときには弊害にすらなる危険すらあります。混同しないようにしましょう
しっかりとリラクセーション理論を学び、それをヨーガに応用していきましょう。ヨーガの練習を繰り返してリラクセーションをマスターしましょう。
瞑想のまえに、まずリラクセーションの理解と実践を!
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〝リラクセーション〟の方法を知らないのは普通のこと。
現代的な観点でヨーガを理解するとき、リラクセーションの理論と技術を学ぶことは必須事項です。
ヨーガ=リラクセーションではありませんが、リラクセーションはヨーガにおける重要なエッセンスです。アーサナ、プラーナヤーマ、瞑想を実践するときに必要不可欠なものであり、ヨーガの基礎中の基礎と言えます。
しかしリラクセーションは簡単ではなく、とても深淵なものです。その底が見えないほどに。
それをマスターするには地道で、継続的、長期的な訓練が不可欠です。そして多くの人は、自分が思っているほど、リラクセーションのことを理解していません。
それも当然で、私たちは、力を入れて頑張ること、努力することの重要性は教えられますが、教育課程でリラックスの価値や重要性、方法や理論を教えてもらったことはないと思います。
おそらく多くの人は、調子が著しく悪くなってようやく、その対処法を自分で調べたり、アクセスすることで、リラクセーション法の情報に辿り着くのではないでしょうか?普通はあまり知らないのも当然だと思います。
それゆえ私たちは、しっかりとリラクセーションの理論と技術を学び、習得し、身体に覚え込ます必要があるのです。日常におけるストレスを解消し、自分の心身をより良く保つためにも大切なことです。
かつて僕も時間をかけてリラクセーションを学び、その理論と技術を習得しました。
また最近、『リラクセーション入門~セルフケアから臨床実践へとつなげるホリスティックナーシング~』という本を読み、改めて、リラクセーションの偉大さを認識しました。リラクゼーションへの信頼は深まるばかりです。
この本は臨床(医療現場で実際に患者に接し、診察や治療を行う現場)において、看護職の方がリラクセーション法を活用することを目的にした本です。リラクセーションの理論と実践、それを臨床の場に活用したときの事例(成功と失敗)やエビデンスが記述されています。
ここに書かれたホーリスティック(holistic/全人的)な人間の見方 、臨床におけるリラクゼーション法の実践と必要性、それに対する理論背景は、インドで提唱されている〝現代的なヨーガの定義/コンセプト/目的//活用法〟と重なってきます。
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ヨーガにおける〝リラクセーション〟は、一般的なリラックスのイメージと異なる。
一般にリラックスというと、のんびり休んだり、静かな音楽を聞いたり、ハーブティ飲んだり、アロマをたいたり、温泉に入ったり、マッサージ受けたりとか、そういったイメージかと思いますが、この本で提唱される (そしてヨーガにおける)リラクセーション法は、それとはまた別のものです。
リラクセーション法は、積極的に、意図的に、身体にリラックスした状態を生み出すことを意味します。自分で自分にアプローチすることによって、心身の調和を促し、積極的に健康感を高める技術です。
このリラクセーション法は、臨床において、さまざまな方法で実践されています(呼吸法、漸進的弛緩法、自律訓練法、認知行動療法、イメージ法ほか)
臨床で実践されているリラクセーション法と同様に、ヨーガも〝リラックスした状態を生み出す技術〟としても、とても優れています。ヨーガはキング・オブ・リラクセーションと言ってもいいほど、深いリラクセーションを心身に生み出すことができます。
『リラクセーション入門~セルフケアから臨床実践へとつなげるホリスティックナーシング~』を読むと、臨床において、リラクセーション(ならびにそれを心身に生み出す技術)は、〝心身の健康を良好に保ち〟〝苦痛を減らし〟〝その人らしく生きる手助けとなるもの〟として有益で、価値あるものとされているのがわかります。
そもそもリラクセーションの理論や実践は、医療の領域で生まれたものであり、研究されてきた内容であることが重要です。それがヨーガの技術によっても生み出せるということです。
それゆえに、リラクゼーションに信頼を強くおいてもらえたらと思うのですが、yogaにおいてはまだまだ難しいと思うことがよくあります。
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世の中に流布されているyogaのイメージが刷り込まれているからか、本質的でない、どうでもいいことに気がとられてしまう人が多いです。
アクロバティックなポーズができる人が凄いとか、身体が柔らかい人が凄いとか、激しく刺激が強いポーズの方が鍛えた気がするとか、汗をかいて痩せるのが成果だとか、超常現象や魔法のようなスピリチュアル経験を求めていたりとか、、、
すべてヨーガのコンセプト、目的、効果にはまるで関係ない、表面的なことばかりが着目され、そこに価値が置かれてしまうことが普通になっていて、とても歯痒く思います。
一般的にはリラックス/リラクセーションという言葉は軽く扱われており、心身の健康に対して大きな価値あるように思われいないようです。オシャレにブランディングされていないからだと思いますが (笑)、本当にもったいないことです。
自分の力で、自分に働きかけて、リラクセーションを起こす方法は、さまざまな健康問題を改善し、心身を調和に導く、最高のセルフケアとなるのです。
リラクセーションなくしてヨーガも瞑想もありえない
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心身の不調に対して〝瞑想〟というのがトレンドですが、本当に心身の問題に取り組みたい人、改善したい気持ちがある人は、まず真摯にリラクゼーションを習得することを心よりオススメします。
もちろん瞑想は素晴らしいものですが、長い時間をかけて地道な練習を継続して、適切な知識を身につけて、ようやく実践できる高度な技法です。
何も知らずに、何も鍛えずに、リラクセーションすらわからずに、雰囲気だけで瞑想をしても意味がわからないでしょうし、効果もそんなにないでしょう。
もっと多くの人にリラクセーションの偉大さを認識してもらえたらと願うばかりです。
瞑想よりも、まずはリラクセーションです。
もちろん瞑想もあわせて練習しますが、少しづつ進めていきます。
瞑想はいきなりわかるものではないし、結果もすぐにでるものではないためです。地道に練習して、瞑想の準備をしていくことが大切です。
リラクセーションは、もちろんキラびやかではありません。インスタ映えとか一切ないです。笑。
でもリラクセーションは、ものすごい心身に効きます。リラクセーションを習得すれば、それは一過性のものではなく、長期的に人生に貢献してくれます。老年になっても重宝することは間違いありません。
本質を見据えて、しっかりやっていきましょう。
以下に関連記事を貼り付けておきます。
リラクセーションがストレスになぜ効果があるか?を詳しく書いています。
未読の方は併せて読んでいただけたら幸いです。
(文:スナオ)