インド・ワルリ族の民族画との出会い
西インド・マハラシュトラ州に暮らす、先住民ワルリ族。ワルリ族はジャングルに囲まれた村で稲作を営み、牛と一つ屋根の下で暮らし、自然と共生する術を知る人々。自然の中に神々を見出して、畏れ、尊敬し、感謝しながら生きている民族。
そのワルリの民族画。ラジェーシュ・モールさんが描いた作品です。
この絵からは、太陽や、土、風、空、緑のみずみずしさが溢れ出ていて、そのエネルギーが絵から周りにあたたかく
拡がっているように感じました。とても生命感に溢れ、見ていると不思議と癒されるのです。
この絵から自然の神秘、ヴァイブレーションが、込められているのをビシビシ感じ、僕はすっかり魅せられるました。
僕がヨーガのクラスを担当させていただいている調布市仙川のツォモリリ文庫(http://tsomoriribunko.com/)で、毎週、毎週、僕はこの絵を見ながらいろんな想いを巡らせました。
この絵の中心には、蓮華座で瞑想しているような人が鎮座しており、周りに自然、人間、多様な生物が描かれています。
そのことから〝生きとし生けるものは、みな死んだらチリとなって自然に還りふたたび違う形で構築され、新たに世界に産出される〟という生命の循環のようなものを表現しているのかな?などと、色々と絵に描かれた世界観に想いを巡らせました。
そしてある日この絵は〝5エレメンツ(五元素)〟というタイトルで、地水火風空を表現したものだと知りました。絵の真ん中にいるのはワルリ族の神様で、その周りに五元素が表現され、世界が展開しています。その解説を聞いて、僕は一層この絵に惹かれました。 IMG_1180 2(←ツォモリリ文庫/浜尾和徳さんによる絵の解説)
ワルリ画について、ツォモリリ文庫の浜尾さんは言います。〝自分が見たもの、聞いたことを丸、三角、線といったシンプルな形で表現する素朴な絵には、ワルリ族にまつわる様々なストーリーが込められています。その一方で「絵」という様式を用いた記録のようにも思えます〟と。
すべての絵に込められたストーリーはおそらく部族のアイデンティティに密接に関わるものであり、自然と共生し、豊かに生きるための〝智慧〟が、記録されているのだと推測しました。そこに描かれた絵はどの時代の人も必要としてきたような、普遍的な智慧なのではないでしょうか。
ワルリ族は、今もその絵に描かれているような生活をしているようです。遠く離れた都会にもを及ぼすほどの強烈で穏やかなチカラに驚きました。ワルリ族の精神性をリスペクトしてその純粋なエネルギーにあやかって、僕ら東京ヨーガセンターも〝ヨーガ〟という智慧をこの都会で応用し、実践していきたいと思います。
今ヨーガセンターの道場にきてくれましたので、お越しの方はぜひみなさん見てくださいね!